『リコリス・リコイル』


独立治安維持機関DA(Direct Attack)の管理下における、制服姿の少女暗殺集団リコリスの活躍を描いた、ガンアクションアニメ。一見、ほのぼの美少女アニメ、なのだが銃の発砲音やアクションが本格的で、見応え抜群。ほのぼのした日常と派手なアクションのギャップが痛快だ。ワケあって本部を離れて支部である喫茶リコリコ(表向きは喫茶店、裏では要人警護などの依頼を請け負う)で働く主人公・錦木千束の何気ないセリフにもグッとくる。

監督は「ソード・アート・オンライン」シリーズのキャラクターデザイン、総作監を務めた足立慎吾が務めている。足立の初監督作品。


リコリスとは英語圏ではスペインカンゾウ(主に甘味料に使われるハーブの一種)であるが、学名でヒガンバナ屬を指す。主人公、錦木千束はリコリスのエースながら大きな事件をきっかけに実弾を使うことなく、特殊な銃弾で不殺を貫いているのだが、弾丸が当たった瞬間ヒガンバナのように炸裂するのが特徴だ。日本では死のイメージのあるヒガンバナは、本来暗殺を生業とするリコリスの象徴でもあるが千束はその逆。敵であれ味方であれ、人を活かす千束は、暗に本来の“リコリス”の英訳である、スペインカンゾウ(甘味料=人の役に立つもの)として機能していると言えるのではないだろうか。


ちなみに、原案にクレジットされているSpider Lilyも、ヒガンバナを指す言葉。偶然なのか?一話完結ながらだんだん本筋の物語が動き出した「リコリコ」に注目。主に描かれている舞台が墨田区・押上ということで、聖地が続々と生まれそう(アニメではスカイツリーはすでにない世界線なのだが)。

HOTELRAFFLESIA

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